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スペシャル・インタビュー - 本木 雅弘 Vol.2


美意識という点で、家族や先輩など、周囲の方達などから影響を受けたことは?

まず、私は15歳まで田園風景の中で育ったので、自然美を享受した時間が長いんです。ですから今でもそこに安らぎを感じますし、自然物に対しては、真っ直ぐなものにも歪んだものにも、計り知れない美しさを感じます。
 

一方で、様々な技術が発展していく中で、人工的なラインや色が自在に表現された建物やファッションに刺激を受けることもあります。デジタル世代の息子たちは、風にそよぐ木々より、少し無機質でモダンな空間の方が美的に感じ、その中でガジェットの画面を眺める方が癒しになるというのは面白いですね。
 

私自身が、元々アナログなタイプではあるのですが、義母がよく「人も物も少し古めかしい佇まいの方が味わいがある」と言っていたこともあり、好みの傾向として少なからず美意識に影響していると思います。家具や着物、もちろん時計もそうでしょう。丁寧な職人の技には、目に見える美しさだけではない確かな息吹を感じて心を動かされます。 


欧州と日本のエレガンスの解釈や意識の違い、また、その理由は?

正直、私自身もエレガンスの本質はわかりませんが、日本では、さっぱりと洗練された様や、人情の機微を感じる行為を「粋(いき)」とか「粋(すい)」と言ったりしますし、それと同様に欧州でも「エスプリ」や「ウィット」という、機知に富み、洒脱で鋭い言葉の武器のような表現がありますよね。
 

おそらくエレガンスというのは、それらを含みながら、さらにもう一層広がりのある言葉なのだと思います。時々、ヨーロッパなどでは、国の態度や政治家の振る舞いを「エレガントだ」「エレガンスがない」と評することがありますね。ですから、個人も社会も引っくるめて、エレガンスというのはまさにその者の姿勢や生き方そのものを示す言葉だという解釈になるのだと思います。
 

そして、より日本的なニュアンスで意訳するならば、「敬意や慎みのある行い」「慈愛を持った生き方」になるでしょうか。きっともっと柔らかく言い当てる言葉があるはずですが・・・どちらにしても、決して華やかなばかりの印象には収まらない、芯に深みのある態度がエレガンスの本質にはあるような気がします。


常に挑戦し続ける、鮮度を保つために心がけていることは?

前に進むばかりではなく、時には立ち止まったり、あえて時代の流行りと逆行してみたりすることも大切なのではないかと思います。混在する新旧の価値観やスピリットを覗き見ることで、自分に必要なものを見つけていく。実在の人物や故人、本やドキュメンタリーからでもいいと思うんです。先人の知恵や人間力には、普遍的なエネルギーを宿しているものがあふれていますから。私はそういったものに触れると心身が活性化されるというか、新たな気持ちが湧いてくる気がしています。

スペシャル・インタビュー
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- 本木 雅弘

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